moCA 実験趣意書 2003年6月 moCA WG 2003.06.05 updated [実験の背景] moCA WG では、WIDE での様々な研究や実験におけるユーザ認証や鍵共有な どで利用できるPKIを追求したいと考えています。そのためには、まず、 WIDEメンバ津々浦々に鍵対が行き渡る状態を作り、具体的な利用場面を提案 してメンバの方がPKIを利用していくためのヒントとなるようなプロモーショ ンを行いたい、と考えて活動してきました。 プロモーションを中心にしていること自体が、WIDE での研究や実験の中で 珍しいかも知れず、つかみどころがないと思われるかも知れません。これは、 PKI 自体が、様々な利用場面があって初めて便利とわかるはずという性質を 持っていることや、便利さを痛感できる状況までまだ到達していないことと 関係があると思います。 しかし、だからこそまだ WIDE で試す価値があると考えまして、下記の実験 を行わせて頂きたく御協力をお願いします。 この実験は去年度に引き続いて行なっています。 [実験の目的] PKIを利用できる場面を1つ体験して頂き、2つ目、3つ目の利用場面について、 各自の研究や実験の立場から要望や意見を出し合って、members oriented CA の今後の追求へのフィードバックとすること。 [実験内容] 1)鍵対が行き渡る状態を作る実験について WIDE には、「自分のことはできるだけ自分で」というモットーがあります が、新しく入ってくるWIDEメンバにも鍵対が確実に行き渡るような方法を追 求したいと考えます。WG内で検討した結果、証明書の発行に関しては、 WIDE-DB 登録とリンクさせて、WIDE-DB登録オペレータが鍵対を配付する方 法をこの度試みることになりました。 WIDEメンバ全員に、電子メールで鍵対(秘密鍵と証明書)を配付させて頂きま す。マニュアルを同時に配付しますので、お使いのブラウザに組み込んで下 さるようお願いします。 ・なくしたり、ブラウザに組み込み忘れたら、各自で証明書発行しなおせる ・一人が鍵対を複数持っていても構わない ※鍵対を盗まれたと考えられる場合だけは、moCA WG にお知らせ下さい。 2)鍵対の利用実験について 今回はWWWのメンバ専用ページアクセスを利用場面として提案させて頂きま す。7月合宿申込WWWサーバを皮切りに、wide-confidential ページを順次 個人証明書でアクセスしてみるということになります。現在の利用予定は 以下です。 ・WIDE合宿申し込み時 ・合宿期間の www.camp.wide.ad.jp アクセス時 ・wide-confidential ページアクセス時 ・S/MIME 調査時 (with SOI WG) WIDEパスワードも使えますが、実験期間中はできるだけ個人証明書を使って メンバ専用ページにアクセスして下さるようお願いします。 2つ目、3つ目の利用場面となるヒントを moCA WG から随時インプットして 行きますので、皆さんの立場で使えそうだという場面が思い浮かんだら随時 教えて下さい。 この実験は、従来の共有パスワードによる認証方式のままでよいかと言う WIDEの運営面での問題提起を別途含んでいますが、moCA WG としては、証明 書の利用場面を一つでもつくり出すために、証明書を利用した認証方式を提 案させて頂くということです。実験を機に、問題提起に関してもディスカッ ションできましたら幸いです。 [実験期間] 平成15年7月1日〜平成15年9月11日(9月合宿終了まで) 大きなトラブルがなければ、今年度一杯実験を継続。 [スケジュール] ▼個人証明書の配布 ・6/6 鍵対(PKCS#12形式)配付開始 ・7/21〜 合宿申込WWWサーバにて実験開始 その後、大きなトラブルがなければ他の応用 ・9/8〜11 www.camp.wide.ad.jpにて利用 場合により他の応用 既に個人証明書を持っている方にも、新たに作成した鍵対を配付する  予定です。 既存の鍵を継続して利用したい方は、 櫻井 mine@ax.jp.nec.com 木村 taiji-k@is.aist-nara.ac.jp のどちらかまでご連絡を下さい。 ブラウザ等に組み込まれている古い鍵対は、暗号化された古い電子 メールを読む際などに必要になります。電子メールのやりとりに 使ったことがある方は残しておいて下さい。 そうでない方は古い鍵対を消しておいた方が快適だと思いますが、 その場合には新しい鍵対でテストページにアクセスできることなど を確認してから、古い鍵対を消して下さい。 ▼サーバ証明書の更新 サーバ証明書の更新については、鍵対を変更せずに更新できるように 致します。方法については追ってお知らせ致します。 [結果の報告予定] 合宿終了時点で、2つ目、3つ目の利用場面について得られたヒントを少なく ともメールで報告。 まとめた形としては、今年度の年間報告書にて報告。 以上